グウィノール大陸概要

 


【グウィノール前史】


☆島大陸

 1万年ほど前から小妖精的な真性グウィノール人が文明を築いていた。数千年前にこの島にやってきた人類は非人類である真性グウィノール人に支配・使役されたが、やがてグウィノール人を滅ぼして自らの国を築いた。ここにグウィノール帝国の記憶を抱えた人間の歴史が始まる。




☆《三公国》

 グウィノール島大陸は帝国滅亡後の小国乱立時代のあと、以下の三つの国に統合された。山嶺や河川など近寄りにくい自然の要害が互いの国境線となっているが、国境は明確でなく紛争の原因ともなっている。

 

  【ダルモリカ公国】【カシェンドン公国】【ラスモリオン公国】




*大公家

 ダルモリカ公国    ハイマナシー家

 カシェンドン公国   ゼクサウア家

 ラスモリオン公国   アルグラフ家


*首都

 ダルモリカ公都    シャナキャスケル

 カシェンドン公都   イニシェブリ

 ラスモリオン公都   ショーンデル


 


 三国の長はいずれもグウィノール帝国時代から続く有力豪士の家。

それぞれの国はグウィノール帝国滅亡直後の小国家乱立時代に戦で他より抜きんで、周辺国を併合しつつ領土を広げた。三つのファミリーは宗主国であるヨグムントに働きかけ、その王よりそれぞれ「公」の称号を賜った。グウィノールの解放者たるヨグムント王のお墨付きを貰うことで我こそが正統なグウィノールの後継者であると主張しようとしたのである。

 三ファミリーの長は自分は他のファミリーより上位であるとの観点からそれぞれ勝手に「大公」を名乗り、グウィノール島大陸をツメクサの三枚の葉のように分けた。北のカシェンドンが最も大きく、次いで東のラスモリオン。西のダルモリカは三国のうちもっとも小さい。三国は互いの領土を狙い合うが、公家同士は姻戚関係も結んでいた。

 三公国はやがて安定期に入ったが、三国を合わせてもかつてのグウィノール帝国の繁栄の十分の一にも満たなかった。

 三国は折りあらば隣国を併合しようと互いに狙い合ったが、長年にわたり三すくみ状態が続いていた。

 

 三国は同じ言語を話し、互いに似通っていたが分裂後は少しずつ異なった文化を持つようになった。北の大国カシェンドンは北部に位置し、北方から流れてくる寒流のため気候はやや寒冷。小麦、大麦、烏麦、落葉果樹などを主な農作物とする。冬の降雪量は多く、特に山岳部は豪雪となる。人々は冬の間あまり外出せず、屋内で過ごすための文化が発達した。

 西のダルモリカは沿岸を暖流が流れているため温暖。森林が多く、河川の水は豊かで照葉果樹や穀物の栽培に適している。また暖流と寒流の潮目にあたるため漁場に恵まれ、海運方面への発達をみる。夏には西の大洋から水蒸気を含んだ季節風が吹きつけるので南に位置するわりにはあまり高温にならない。この風は中央山脈を越える間に水分を雨として落とすため、東側の草原地帯に吹き下ろすときには非常に乾いた熱風となる。

 東のラスモリオンはカシェンドンに次ぐ大国であるが、中央山脈から吹き下ろす熱風のため暑く乾燥しているので麦の栽培にはむかず、一部でしか行われていない。そのかわり果樹がよく育ち、葡萄と綿花の栽培がさかん。葡萄酒とドライフルーツ、そして木綿が主な輸出産品となっている。木綿栽培はまだ他国では知られておらず、綿織物は珍重された。



*豪士とは

 三公国の支配階級。その起源はグウィノール帝国時代に遡る。もともとは早くから真性グウィノール人に従った人間の子孫で、衛士として警護の役割を担った。帝国後期には守護代として何代にもわたり領地を運営し、また防衛、税の徴収、司法など国家の重要な役職を担った。豪士は貴族というよりは士族であり、その暮らしは質実剛健なものだった。グウィノール滅亡後の戦乱の時代を経て三公国時代に入ってもその気風は残っていた。




☆ヨグムント王国(東の大陸にある戦闘的な国)

 数百年前にグウィノール帝国を滅ぼし、三公国の宗主国となった。

 航海と戦闘に長け、金属の扱いがうまく、素晴らしい武具を作る。魔法は邪悪なものとして嫌う。海の神を奉じ、戦で死んだ者は海底の楽園に行けると信じている。船の建造と航海術に優れる。

 住人は長身で手足は長く骨太でがっちりした体つき、金髪碧眼、面立ちは中高で彫りが深く、一見して立派な顔をした美男美女が多い。学問や芸術に興味を持つ者は少ないが、漁のない時期の手すさびとして発達した手工芸は盛んであり、生み出された木彫やテキスタイルが彼らの船団を彩る。

 単純で激しやすく、感情に流されやすい。あけっぴろげで大声で笑い、大の大人が人前で平気で泣く。敵には情け容赦がないが身内に対しては情が厚く、いったん味方と認めた相手は絶対に裏切らない。友に持つならヨグムント人、とも言われる(或いは、ヨグムントを敵に回すな、とも)。



・ヨグムントと三公国の関係

 大公を元首とする封建制度。グウィノール帝国時代を踏襲し、大公によって任命された諸侯がそれぞれの領地を治める。その他にヨグムントから派遣された総督が諸侯の上に位置することになっている。

 名目上は三公国の大公はヨグムント王の臣下であり、三公国ともに後ろ盾であるヨグムントへの朝貢貿易を続けている。


(by Keita Kamikita)

 
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