グウィノール年代記
グウィノール年代記
Gwynole chronicles
かつて魔法大陸と呼ばれたグウィノール。
帝国の魔法が色濃く残るこの地で、
数奇な運命により結ばれた二人の少女の冒険が始まる。
城と国を奪還することを決意したアラストリナ。シャナキャスケルに戻った一行を待っていたのは火の消えたような街だった。呪いのリミットが迫るガウアーは街を奪還するための大胆な奇策を提案する。
そして妖姫ダルシベラも死せる夫のかりそめの生を永らえさせるため義妹ブリュニエを伴って帰国していた。歩く死者《甦骸》が闊歩する城でダルシベラを畏れつつも懸命に仕えるブリュニエ。
四人の乙女がシャナキャスケル城に集うとき、決戦の火ぶたは切って落とされる。
《呪肉》は果たして忌むべき呪いなのか?
《呪肉》のもたらす力により首都シャナキャスケルを脱出したメルとアラストリナ。荒れ地横断の旅で二人を待ち受けていたものは予想外の運命だった。
一方、大公代理オルウィナの命により北の大国カシェンドンの大公家に輿入れしたダルシベラは着々とその目的を遂げつつあった。
1巻《呪肉の徴》
2巻《妖姫ダルシベラ》
3巻《魔城の乙女》
《呪肉》。それは魔法大陸グウィノールの住人すべてに誰彼なく取り憑くおぞましいできもの。《呪肉》に憑かれた手足は切り落とし、あるいは憑かれた者を灰になるま炉で清めるのがこの国の習わし。
下町で暮らす少女メルは腕に異変を感じる。これは《呪肉》では……? あわや畸端審問官に捕らえられそうになったメルを助けたのは人々に『うつけ姫』と呼ばれる変わり者の姫アラストリナだった。
メルはアラストリナ姫に一生仕えることを決意するが——。